素敵側の人間になりたい

どこにでもいる人畜無害な人間です。

ご都合主義、大好物です。

幼少期より、人に趣味は?と尋ねられれば、「読書です」と答える、静かで地味な私ですが、読むジャンルはもっぱら、自己啓発本、実用書、エッセイで、小説はあまり読んできませんでした。
なんでだろうなぁ、と自己分析してみたところ、登場人物に胸糞悪くなるほど嫌な人間がいたり、誰も救われない結末の小説にあたるのが怖いからなのだ、という結論に落ち着きました。
嫌な気分というのは、現実世界でおなかいっぱいになるほど味わっておりますので、
大切なお金および時間を使ってまで、そんな気持ちになりたくないのです。

じゃあ、amazonのレビューや書評サイトを見てから読めばいいじゃん、
という話なのですが、本を読む前に、その話がハッピーエンドなのか、そうじゃないのか分かってしまうのも嫌。というめんどくさい性格であるがゆえに、知らず知らずのうちに、ストーリーのある物語を読むのは避けていたようです。

そんな私に、ある日転機が訪れた。
仲良くなった職場の司書さんにこの話をしたところ、
王道なハッピーエンドとはいえないけれど、読了後は晴れやかな気持ちになる本(原田マハの、楽園のカンヴァスや、小池真理子のモンローが死んだ日はまさに最高のチョイスでした)を、図書館に足を運ぶたび、紹介していただける為、最近は以前に比べると、よく小説を読むようになりました。
読了後、「あーー!読んでよかった!最高!」という気持ちは、小説でしか味わえない、独特の感覚なので、その司書さんにはとても感謝しています。

ちなみに、私はご都合主義なストーリが大好きです。
私のとっての読書とは、あくまで『娯楽』なので、読んでいて気持ちよくなれればそれでいいのではないか、と思うのです。

楽園のカンヴァス モンローが死んだ日