素敵側の人間になりたい

どこにでもいる人畜無害な人間です。

典型的汚部屋

(前回からの続き)

37.5℃~38.5℃の熱が半月ほど続いていたので、おかしいなとは思っていたものの、その日は朝起きた瞬間から全身が鉛のように重く、息もしづらい状況であったので、仕事を休んで病院へ行くことにしました。

 旦那は既に出勤していたので、職場に一本電話を入れ、リビングの財布と自室の診察券、読みかけの山田風太郎の『人間臨終図鑑 上』(文庫本)をひっつかみ、近所の市民病院に向かいました。
待合室で文庫本を読みながら1時間ほど経ったとき、本格的に体調が悪くなってきて、ソファーに倒れこんだことまでは覚えているのですが、その後の記憶があまありません。気づいたらベッドの上で、緊急入院することが決まっていたのでした。

……で。
それはいいのですが(よくないですが)、まさか入院になるとは思っていなかった私の手元にあるのは、①鞄②財布③診察券④家の鍵⑤ヤバいタイトルの文庫本のみ。
パジャマや日用品は、1日数百円でレンタルできるサービスがあるとのことで、ありがたく利用させてもらうことにしたのですが、看護師さんから、「今日はご主人に仕事を休んでもらって、今飲んでる薬と下着を取ってきて欲しい」と、お願いされてしまいました。

その時に、最初に頭に浮かんだのは、忙しいのにごめん……心配させて悪いなぁという旦那を気遣う言葉ではなく、頑なに入室を拒んでいた私の汚部屋を見られてしまう、やっべー!という焦りの気持ちでした。

 ↓その時の部屋の写真↓
(フィルターかけているので実際は2兆倍汚いです)

f:id:suteki_life:20181226194308j:plain
f:id:suteki_life:20181226194311j:plain

入院することになったと旦那の職場に連絡すると、すぐに病室に駆けつけてくれました。
連日帰宅が日付を超えるほど忙しかったのに、速攻で駆けつけしこたま心配してくれた旦那が菩薩のように見えましたが、薬と下着を取りに自宅へ戻って帰ってきた直後、さっきまでの優しかった旦那様はどこへやら、
薬めちゃくちゃ探したんだけど!!あまにりもゆずはちゃんの部屋が汚くて見つけるのにめっちゃ時間かかった!退院したらすぐ部屋の掃除して!!あんなホコリっぽい部屋にいたら病気にもなるわ!!
と、プンスカしながら言い放ったのでした。

……ぐうの音もでません。

こんなことになるのなら、普段から部屋をきれいにしておけばよかった。
そう思っても後の祭りなのでありました。